石燈籠の用い方-4-およそ江戸時代に完成された回遊式庭園の園路は、多くの茶の湯関係の建築を有機的に連絡させているので、考え方によれば、茶庭の連続であるともみられます。 従って、そこに建てられている多くの燈籠はあくまでも実…2018/06/15
石燈籠の用い方-3-庭燈籠とは、実用のために使われるものだから、園路の脇など夜間通行者の足元を照らすような場所に建てるべきであって、人がほとんど通らないところに単なる装飾物として建てられることは意味がないのです。 だから…2018/06/08
石燈籠の用い方-2-照明上の効果について、『露地聴書』には、 「しかれども不残用に立候様に居候得ば、辻燈籠のようにてあしき也、夫故二つの用に立て、三つは捨能也、譬(たとえ)は躙上がり、刀掛の見透し、あかりの用に立候得ば、…2018/06/01
石燈籠の用い方-1-千利休の庭燈籠についての主張は『南方録』に、 「露地の趣に随ひ手水鉢の辺、または木陰の暗きところ置くべし石燈籠の古びたるよし、木燈籠是利休燈籠といへり、手水鉢の辺につりまたは蜘手をしてすへてよし、又三…2018/05/26
石灯籠の話 石燈籠の種類-5-(5)寄せ燈籠というもの これも廃物利用の一種です。 ある燈籠の笠と火袋があって、他の部分が失われているもの、また竿と地輪だけあって他の部分がないもの、または中台だけが別に残っているとすると、この三種…2018/05/19
石灯籠の話 石燈籠の種類-4-(4)廃物を利用した燈籠 茶庭だけでなく回遊式の大庭園などでも、石造品の廃物を利用して一基の燈籠に作り上げた物を見ることがあります。 それらもやはり茶道の侘主義に立脚したものであって、その場所に応じて…2018/05/12
石灯籠の話 石燈籠の種類-3-(3)好みにより新しく意匠したもの あちらこちらの庭園を訪ねると、多趣多様の石燈籠があり、その中には社寺の献燈の模倣でないものも極めて多く、それらのものは必ずしも六つの部分を備えていないものも少なくは…2018/04/28
石灯籠の話 石燈籠の種類-2-(2)社寺の献燈 江戸時代(1603~1868)の作庭書の中には、何々寺形などと呼ぶ燈籠のことがよく出てきます。 享保20年(1735)の序文のある北村援琴著「築山庭造伝(前篇)」の上巻には、般若寺、…2018/04/20
石灯籠の話 石燈籠の種類それでは、今度は石燈籠の種類についてみてみましょう。 石燈籠とひと口にいっても使用する人の好みによってその形や材料など極めて自由に選択が許されています。 したがって選ぶ人の審美眼いかんによって、あるい…2018/04/15
石灯籠の話 茶庭の発達と石燈籠の利用このように侘を理解し、楽しんだ当時の茶人は、茶室を建てるにも茶庭をつくるにも常に侘に立脚したものでした。 そして茶室も茶庭も実用を目的としていましたが、しかし決して単に実用実用といってばかりいたのでは…2018/04/06