(3)好みにより新しく意匠したもの
あちらこちらの庭園を訪ねると、多趣多様の石燈籠があり、その中には社寺の献燈の模倣でないものも極めて多く、それらのものは必ずしも六つの部分を備えていないものも少なくはないようです。
今日、造園家の間で珍重されている珠光形、紹鷗形、利休形、織部形、遠州形、宗和形などはいずれもこの種類に属するものであって、おおむねそれを好んだ人の名を冠せているのでしょう。
しかし、それらのものすべてを信用できるかは別です。
ですが、社寺の献燈とまったく系統を殊にしていることは明白です。
茶人の名を以て呼ばれている燈籠は、いずれも彼らが主張した侘にかなうべく意匠したものであって、最初から茶庭に用いるために考案したものと思われます。
これらの新・意匠による燈籠は、後世の人たちによって盛んに模造され、私たちも至るところの石造品販売店で見ていることでしょう。
雪見灯籠は、庭園に用いるものとして考え出されたことに違いはありませんが、二脚、三脚、四脚、六脚、八脚など、その数も自由になっています。
時として、一脚のものもあり、いずれも中台から上の部分が普通の燈籠に比べて高さの割合に大きく、笠、火袋、中台は円、六角、八角などが一番多く、三角、四角のものは極めて珍しいものです。
桂離宮の三角雪見と観修寺にある長方形の断面をもつものが人に喜ばれ、その模造もたくさん造られました。
社寺の燈籠は庭に建てるには大きすぎるものがおおいので、そのままは持ってきて使えるものは甚だ少なく、模造する場合には縮小されるなどしたことから、新しい意匠のものは、園路、池畔、茶庭など、それぞれの用いる場所に従い、いちばん都合のよい大きさと形に作り上げられました。
*写真:桂離宮の雪見燈籠
つづく
※ここの記載は参考としてください。
※引用:ガーデンライブラリ(龍居庭園研究所)
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