(4)廃物を利用した燈籠
茶庭だけでなく回遊式の大庭園などでも、石造品の廃物を利用して一基の燈籠に作り上げた物を見ることがあります。
それらもやはり茶道の侘主義に立脚したものであって、その場所に応じて調和のよく取れたものが使われています。
道標と称するものは道路の標石に火(燈)口を穿ち、中に燈を点じたものです。
時としてそれが道路に建てられた実際の道しるべであっても、愛宕山とか秋葉山とかへ献ずる燈明を兼ねているものもあるので、それが茶人たちの興味をひいたものか、早い時代から茶庭の照明として使われ、火口をもたない標石には、その上部に穴を穿って灯籠に改造したものです。
この種のものは大抵、四角の柱形のもので、あまり高くなく「右宇治みち左八幡みち」というような道しるべの文字が面白いと、これを慶び、模造するものが極めて多いようです。
また五輪塔の水輪に火口を穿って燈を点ずるものや、宝塔の身部に火口を穿ったもの、大徳寺塔頭聚光院の千利休の墓石も塔身に穴を穿って一基の燈籠に改造し、それをそのまま墓石として用いたものもあるようです。
私たちは道しるべと同じようなものに石造の橋杭に火口を穿った燈籠を見ることがありますが、これも最初は実際の廃物利用であったに違いありませんが、やがて模造品がたくさん造られ、それが至る所の庭園に用いられているのです。
*写真:大徳寺塔頭聚光院の千利休の墓石
つづく
※ここの記載は参考としてください。
※引用:ガーデンライブラリ(龍居庭園研究所)
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