仏教の伝来に伴って石燈籠もわが国に輸入され、それがわが国においても製作されるようになったので、奈良、平安、鎌倉の各時代の間に芸術的にも優秀と認められるものがつくられ、それは夥(おびただ)しい数にのぼりましたが、いずれも仏寺の献燈であって、まだそれが他の目的には使用されませんでした。
ところが後世に至り茶の湯が流行するに及んで、いつしか重要な造園材料となったのです。
従来の通説に従うなら、わが国の茶道は室町時代(1368~1573)の中期以後、足利義政の東山時代(1480~1490)にその形式が整えられたのですから、茶の湯のために特に設けられた茶室、及びこれに伴う茶庭なるものも、それ以前には存在しなかったとみていいでしょう。
しかしこの時代でさえも、いまだ後世の人がいうところの茶室とか茶庭とかいうもに、すなわち侘(わび)を重んじた茶室、茶庭の出現はみなかったと思われます。
そして室町時代の終わりに近いころ、傑出した何人かの茶人によって研究に研究が積まれ、結局、桃山時代(1583~1602)に至って、千利休のような大宗匠により主張が判然と示されたのです。
(つづく)
※ここの記載は参考としてください。
※引用:ガーデンライブラリ(龍居庭園研究所)
※写真:茶室(兼六園)
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