夕方から先ほどまでに数回の地震がありましたね。
みなさん、大丈夫でしたか？
お怪我がないように祈っております。

さて、今回は地蔵墓についてです。

水子のような面識のない人に地蔵尊という墓を建てて仏を提供しているのに、
肝心の親の墓が「○○家之墓」の標識では全く主客転倒です。
親には位牌墓、先祖には五輪塔、子どもには地蔵尊と、分担するならばそうなります。

道端にも地蔵さんが建っています。
昔ここで事故でもあったのでしょうか。
親の墓はその子どもが建てます。
子どもには当然子どもがありませんから、仏塔を建てねば誰も面倒を見る人がいないのです。
それが地蔵さんであり、子どものいないお家の墓建てと相通ずるものがあるのです。

墓として子どもを祀る時は、竿石を背に付けた地蔵尊でなければ祀れません。
純然たる仏像には文字を刻むことができません。
だから竿石を付けた地蔵を建てて、戒名を刻んでいるのです。

どの霊園をみても、お寺や仏閣に祀っているような仏の姿像は建っていません。
直接的な仏像で祀るのではなくて、それを抽象化した墓石に戒名を刻んで祀ろうとしているのです。
舟形地蔵の光背に戒名を刻まないのは、それが仏像そのものであるからです。
お墓としてとらえるからには、その竿石に戒名を刻まねばなりません。

地蔵は菩薩であって、五輪塔が建ててあればその塔は如来です。
如来を祀れば、わざわざ菩薩の地蔵尊を建てることもありません。
供養の篤い気持ちの表れとして考えるならばそれでよいのですが、
ご本尊さま（五輪塔）の胸に抱かれるわけですから、地蔵尊は別になくてもいいのです。

写真：舟形地蔵尊

＊ここに記載している内容は参考としてください。

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