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くまの魅力再発見!!

【広報くまの 2021年9月号】

「広報くまの 2021年9月号」掲載記事

くまの魅力再発見!! 〜光教坊晩秋の彩り〜

 8月も終わり、初夏の新緑から徐々に色彩豊かな紅葉に移り変わる季節となりました。秋になると、紅葉を見に各所へ赴く人も多くおられると思います。しかし、町外へ出ずとも町内で紅葉を楽しむことができます。
 光教坊境内にある大イチョウは、11月頃に紅葉の見頃を迎え、光教坊を美しい金色に彩ります。いくつにも枝分かれした幹が、天を仰ぐように伸びており、幹からはいくもの乳柱(乳房状の突起)が垂れ下っている「乳下りイチョウ」と呼ばれるものです。このイチョウは、熊野町の指定天然記念物に登録されており、樹齢は推定250年程で、高さは約26m、根回は6.8mもあります。
 イチョウは紅葉が美しいだけではありません。金色の葉が落ちる前に栄養豊富なギンナンを落としてくれます。光教坊でもお彼岸の時期には、境内に多くのギンナンが落ちます。匂いは特徴的ですが非常においしく、秋の味覚としてあげられる程です。
 また、イチョウが神社や寺院の境内、街路樹として多く植えられているのには理由があります。イチョウは、他の木に比べると水分を多く含んでいます。そのため、燃えにくいという特徴があり、景観に趣を与えるのみならず、防災という役割も担っているのです。
 光教坊の大イチョウを見られる際は、紅葉だけでなく、実際に触れるなどして、この大イチョウの歴史を感じると共に紅葉以外の側面を観察してみるのも面白いかもしれません。

【参考文献】
温故知新熊野町文化財のしおり(熊野町教育委員会)

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