インドでは、東西南北上下を曼荼羅で表し、その中に聖者と俗者を当てはめて歴然と位置づけています。
中国においても朝鮮においてもその形態はかわりません。
墓は、必ず風水師が観て定めました。
立地条件を厳しく鑑定したわけです。
墓だけではありません、都も城もそうです。
最高で最善の吉祥なる土地をみて墓を定めたのです。
それが四神相応の土地であり、高松塚に見られる図であるのです。

「玄武（北・冬）、青竜（東・春）、朱雀（南・夏）、白虎（西・秋）」
仏法の世界観は全てこの色によって分けられています。
「青春」「朱夏」「白秋」の言葉も、これから生まれたのです。
それらが悪霊や災いから死者の世界を守ったわけです。

それらの土地が象徴するように後方が小高く（玄武・北）、
前面が開け（朱雀・南）、
墓を挟んで東と西に谷があり川が流れ街道が延びている（青竜・東と白虎・西）、
そこに墓を建てたのです。

墓地の立地を気にしたところで現代では制約が多く、
希望が十分かなえられないことは仕方がありません。
それを補う方法は、神仏の力を借りることであって、それ以上の絶大なる力はありません。
さぁ、正しくご本尊様をお迎えして、安心のいくお墓を建てましょう。

※高松塚
奈良県高市郡明日香村（国営飛鳥歴史公園内）に存在する古墳。
藤原京期（694年～710年）に築造された終末期古墳で、
直径23m（下段）及び18m（上段）、高さ5mの二段式の円墳である。
1972年に極彩色の壁画が発見されたことで一躍注目されるようになった。


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