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亀趺の台石に波模様が彫ってある
『亀の形をしたお墓』 (亀趺〜きふ〜について)
熊野町には、亀趺(きふ)と呼ばれる亀の形に刻まれた台石が3基あります。
いずれも墓が載っており、 『亀のお墓』と呼ばれています。
日本では、江戸時代に中国から伝わり、多くは、大名のお墓として使われています。
現在、130基ほどの亀趺が確認されており、そのうちの3基が熊野町にあります。
大名家以外の墓で用いられる例は、極めて少ないにも関わらず、町内に3基もあるのは、かなり珍しいこととされています。
特に呉地にある孫井田正三郎の亀趺墓は、亀趺の台石が波模様に彫られており、勢いよく亀が泳ぐ様子が表現されている全国にある亀趺の中でも大変珍しいつくりとなっています。
孫井田家は、熊野筆の販路開拓に尽力したことにより、財を成し、榊山神社の九十九段の石段を寄進したとされています。
亀趺墓の意匠から、いかに熊野の筆産業が栄えており、財を成したか、その様子が伺えます。
【参考文献】太刀掛初栄『日本の亀趺の研究』
(産業観光課)
孫井田家が寄進されたとされる榊山神社の九十九段の石段
近くには一石の石灯篭もある